アロマミキの楽しい日々。。。京オンナのアロマ

先日、お誕生日プレゼントにいただいた素敵なもの。
それは、黄楊櫛（つげくし）です。
京都の老舗櫛屋さん『十三屋』さんのとっても素敵な櫛です。

素材である黄楊は南九州、指宿（いぶすき）産の樹齢３０年程の最良のつげ原木から選ばれ製材され、燻蒸して櫛の生地としたものを、なんと１０年以上も寝かせて充分安定させたもののみを櫛に調整されるそうです。

この黄楊の木の香りがとっても良い香りで、毎日髪を梳かすのがうれしくなるくらい。２～３ヶ月ごとに、３日ほど椿油かオリーブオイルに櫛を漬け込んで、櫛の歯に充分油をしみ込ませると、汚れにくく、使うほどに褐色の光沢が美しくなるそうです。大切に使っていくとずーっと使用できるそうです。
まさに一生モノ！なんです！！

「をとめらが後のしるしと　つげ小櫛　生ひかはり　生きてなびきけらしも」と万葉集にも歌われているように、女性の願いをつげの櫛に託し、母から子へ、子から孫へと伝えられてきたように、櫛は単に髪を梳かす道具だけではなく人生観といえるような深い願いが込められているんですよね。櫛にまつわるいろいろな歌が詠まれているのですが、男女の愛情の象徴として大切にされたり、魔を払う呪力を持つものとしても信仰されていたようですよ。

たかが櫛と思いがちな今の時代にこのような、一生大切にできる、そして、自分の子供達に孫達にまでも伝えてゆける逸品をいただいたのは本当に嬉しい限りです。ファストファッションなんて言葉が飛び交っている世の中ですが。。。この『一生モノ』に出会って、いろいろなモノを使い捨てではなく、大切に使ってゆきたいなーと感じた私です。